本文では、TOEFL iBT114点、スピーキングで27点を取った私の、Task 2~4解答のコツを紹介します。
Task 2~4 (Integrated Task) は、リスニング、リーディング力も問われ、Task 1 (Independent Task)とは違う難しさがありますね。
ですが、構造がはっきりしている分、ポイントを押さえれば、回答力は確実に上がります。
それでは、早速見ていきましょう!
Task 2~4 回答の構造
Task 2~4は、一言で言うと、「(あなたの理解を)要約して述べてください」というタスクです。
回答の構造は、要約する内容の構造に沿うのが良い訳ですが、各タスクの構造は、実は同じで「1+2+2」です。
「1+2+2」とは、論点(1つ)+理由/例/ポイント(2つ)+具体例(2つ)です。
この点さえ外さなければ、素点2点は確実に取れるでしょう。
以下に、タスク別に構造を記載していきます。
Task 2
ある大学の決定事項に関する学生のディスカッションを聞き、学生の意見を要約して述べることが求められます。
回答の構造は以下が良いでしょう。
- 論点(1つ):大学の決定事項に、学生は賛成/反対だ。
- 理由(2つ)+具体例(2つ):なぜならば、~(理由①、具体例①)。また、~(理由②、具体例②)。
Task 3
ある概念に関する学術的な文章を読み、教授によるレクチャーを聞いた上で、内容を要約して述べることが求められます。
教授は例を挙げて概念を説明することが多いです。回答の構造は以下が良いでしょう。
- 論点(1つ):概念Aは、~という概念である。
- 例/ポイント(2つ)+具体例(2つ):例えば、~。具体的には、~(例①とその具体的説明)。また、例えば、~。具体的には、~(例②とその具体的説明)。
近年は、1つの例をもって2つのポイントが説明されるケースも多いため、必ずしも2つの例が挙げられる訳ではない点、ご留意ください(ただし、ポイントは2つあります)。
Task 4
学術的なレクチャーを聞き、内容を要約して述べることが求められます。
構造はTask 3と概ね同じですが、Task 3では概念そのものの理解を問われるのに対し、Task 4では概念の応用について問われます。
⇒一例として、Task 3で、「TOEFL iBTとは何か」が論点であるとしたら、Task 4では「TOEFL iBTにはどのような特徴があるか」等が論点になります(TOEFL iBTが何かは理解している前提)。
回答の構造は、以下が良いでしょう。
- 論点(1つ):概念Aは、~という2つのポイントがある。
- ポイント(2つ)+具体例(2つ):1つ目のポイントは、~。具体的には、~(ポイント①、具体例①)。2つ目のポイントは、~。具体的には、~(ポイント②、具体例②)。
Task 2~4 解答のコツ
つづいて、各タスクの解答のコツを解説します。
まず、タスク共通で、一つ大事な準備事項がありますので、以下記載します。
スピーキングセクションに入る前に
スピーキングセクションに入る前に、また一番遅くてもリスニングが発生するTask 2に入る前に、ノートテイキングの準備をしましょう。
TOEFL iBT試験では、リスニングのノートテイキング用に、A4のメモ用紙が配られます。
このメモ用紙を上下3分の1、左右半分に折っておくと良いです。
そうすれば、以下のようにすっきりした構造で、ノートテイキングができます。
※上下3分の1のスペースでタスク1つ分のメモを取りきれない方は、上下の折り方は適宜調整ください(上下半分に折り、Task 4のメモは裏面で取る等も可能です)。
Reading | Listening |
---|---|
(Task 2) | (Task 2) |
(Task 3) | (Task 3) |
(Task 4) | (Task 4) |
Task 2
つづいて、Task 2解答時のコツを解説します。
リーディング(50秒)時のコツ
回答時に使う情報として、以下3点をメモしましょう。
一文一文忠実にメモしていると間に合わないため、キーワードを中心にメモすると良いです。
- 大学の決定事項
- 理由①
- 理由②
リスニング時のコツ
回答の構造に沿って、以下5点を、キーワードを中心にメモしましょう。
なお、学生は反対のケースが多いです。豆知識まで。
- 学生の意見(賛成/反対)
- 理由①
- 具体例①
- 理由②
- 具体例②
準備時間(30秒)におけるコツ
以下項目について、抜け漏れなく情報収集できているか、確認しましょう。
Reading | Listening |
---|---|
大学の決定事項 理由① 理由② | 学生の態度(賛成/反対) 理由① 具体例① 理由② 具体例② |
(Task 3) | (Task 3) |
(Task 4) | (Task 4) |
その上で、メモを見ながら、頭の中で模擬回答をしてみましょう。
引っかかる箇所がある場合は、後ほど喋りやすいよう、メモを適宜追記ください。
回答時間(45秒)におけるコツ
回答時は、タイムマネジメントを少し意識すると、時間内の回答が容易になります。
リーディングよりリスニングの内容がメインなので、時間配分は以下が良いでしょう。
リーディングまとめ:(リスニング理由①+具体例①):(リスニング理由②+具体例②):まとめ=15:20:20:5
※リーディングはさらっとまとめる程度で構いません。ざっくり、リスニング理由①を35秒ぐらいまでに述べることを目安とすると良いでしょう。
Task 3
つづいて、Task 3解答時のポイントです。
リーディング(45秒)時のコツ
回答時に使う情報として、「概念の定義」をメモしてください。
日常会話とは違い、概念の定義をキーワードだけで再現するのは難しいため、回答時にメモをそのまま読み上げられるよう、コピペする勢いでメモするのがポイントです。
リスニング時のコツ
回答の構造に沿って、以下4点をメモしてください。
こちらは、キーワードを中心にメモするので構いません。
- 例①(若しくはポイント①)
- 具体例①
- 例②(若しくはポイント②)
- 具体例②
準備時間(30秒)におけるコツ
以下項目について、抜け漏れなく情報収集できているか、確認しましょう。
Reading | Listening |
---|---|
(Task 2) | (Task 2) |
概念の定義 | 例① 具体例① 例② 具体例② |
(Task 4) | (Task 4) |
その上で、メモを見ながら、頭の中で模擬回答をしてみましょう。
引っかかる箇所がある場合は、後ほど喋りやすいよう、メモを適宜追記ください。
回答時間(60秒)におけるコツ
解答時は、タイムマネジメントを意識しましょう。
概念と各事例の説明に平等に時間を割きたいため、時間配分は概ね以下で良いです。
概念の定義:(例①+具体例①):(例②+具体例②)=20:20:20
ざっくり、例①とその具体例を40秒ぐらいまでに述べることを目安とすると良いでしょう。
Task 4
つづいて、Task 4解答時のポイントです。
リスニング時のコツ
回答の構造に沿って、以下5点を、キーワードを中心にメモしましょう。
- 論点
- ポイント①
- 具体例①
- ポイント②
- 具体例②
準備時間(20秒)におけるコツ
以下項目について、抜け漏れなく情報収集できているか、確認しましょう。
なお、論点は問題文に記載されるため、論点に関するメモを追記する必要はないです。
Reading | Listening |
---|---|
(Task 2) | (Task 2) |
(Task 3) | (Task 3) |
- | 論点 ポイント① 具体例① ポイント② 具体例② |
ここで、一つ注意点があります。
それは、Task 4は、Task 2と3に比べて、準備時間が短い、という点です。
メモを追記していると、あっという間に時間切れになるため、各項目の概要を確認できたら、回答に移るのが良いでしょう。
回答時間(60秒)におけるコツ
回答時は、タイムマネジメントをすると、時間内の回答が容易になります。
時間配分は概ね以下で良いです。
お題:(ポイント①+具体例①):(ポイント②+具体例②)=10:25:25
ざっくり、ポイント①とその具体例を35秒ぐらいまでに述べることを目安とすると良いでしょう。
なお、これはTask 2~4共通で言えることですが、ここまでで記載したポイントを、ある程度流暢な英語で、情報の誤りなく網羅できれば、素点3点は取れます。更に英語力に磨きをかければ、素点4点(満点)も不可能ではありません。
Task 2~4 回答例
最後に、タスク別の回答例を出していきます。
Task 2
ETSのサンプル問題をもって演習しましょう。
https://www.ets.org/s/toefl/free-practice/speaking.html
Read the article from a university newspaper. You have 50 seconds to read the article. Begin reading now.
University to Prohibit Bicycles on Campus
Beginning next semester, the University will not allow the use of bicycles on campus. The campus sidewalks are intended for pedestrians and receive heavy pedestrian traffic. Several minor accidents have resulted from people on bicycles colliding with people walking, and although no one has been seriously hurt, University officials feel that bicycles will not be a problem for students, since the university currently operates a convenient alternative: the free campus bus system, which runs between all campus buildings.
つづいて、生徒間の対話が流されます。以下に、スピーカー(女性)の発言要旨をまとめます。
・反対
・理由①:自転車が危ないと言っているが、日中は危なくない。歩行者と自転車の事故は、夜間、視界が良くない時に起こったのではないか。学生は日中にキャンパス内を移動するので、問題ないと考える。
・理由②:バスで自転車を代替できると言っているが、それはない。バスは一時間に一便しかない。(勉強等で)既に忙しいのに、バスなんか待っていたら、待ちくたびれてしまう。
問題は以下です。ぜひ、皆さんも解答してみてください。
The woman expresses her opinion of the proposed policy change.
State her opinion, and explain the reasons she gives for holding that opinion.
Preparation Time: 30 seconds
Record Time: 60 seconds
以下、回答例です。下線箇所が、テンプレート部分になります。
The article states that the students will no longer be allowed to use bicycles on campus.
The reasons are that bicycles pose safety risk and that students can take the bus instead.
However, the woman disagrees for two reasons.
First, she thinks that riding bicycles does not pose safety issues. In her opinion, accidents between cyclists and pedestrians happened at night when they could not see each other very clearly. However, since students move around campus mostly in the daytime, there should be no problem.
Second, she argues that prohibiting bicycles will make student life inconvenient. The bus runs only once an hour, so students will spend a lot of time waiting for the bus if they can’t use the bicycle.
Therefore, the speaker and the passage differ in views.
参考までに、リーディングとリスニングのメモも共有します。
R | L |
---|---|
No bicycles on campus | × |
Safety risk | No danger in the daytime Accidents at night low visibility Students move daytime |
No problem: bus | Make life inconvenient Bus only once an hour |
Task 3
引き続き、ETSのサンプル問題をもって演習しましょう。
https://www.ets.org/s/toefl/free-practice/speaking.html
Now read the passage from a psychology textbook. You have 45 seconds to read the passage. Begin reading now.
Behavior Modification
Individuals often modify their behavior based on what they have learned about the possible consequences of their actions. When an individual learns through experience that a certain behavior results in pleasant consequences, that behavior is likely to be repeated. An unpleasant consequence, on the other hand, discourages further repetition of the behavior. While behavior modification can be observed in experiments, it also occurs frequently in everyday settings, when individuals change their behavior based on what they have learned about the consequences of that behavior.
つづいて、教授によるレクチャーが流されます。以下に、教授の発言要旨をまとめます。
・例:子供の初入学
・ポイント①:子供が初めて学校に行くと、学校の規則等をよく知らないので、ふざけた行為をとることがある。授業中にうるさくしたり、動き回ったりして、先生を困らせる。そうすると先生は怒って生徒に罰をくだす。罰を受けるのは楽しくないので、子供はそのような行動をとらなくなる。
・ポイント②:子供が挙手したり、静かに座ったりしていると、先生から褒められる。そうすると、子供はこのような行動を繰り返すようになる。
問題は以下です。ぜひ、皆さんも解答してみてください。
Using the example from the lecture, explain what behavior modification is and how it works.
Preparation Time: 30 seconds
Record Time: 60 seconds
以下、回答例です。下線箇所が、テンプレート部分になります。
Behavior modification is a concept that means people change their behavior based on what they’ve learned about the consequences of their behavior.
The professor gives the example of kids entering school to illustrate this concept.
When kids first enter the classroom, they tend to interrupt teachers or move around when they’re not supposed to, misbehaving in general. However, when they do this, the teacher gets angry and they get punished for what they’ve done. In this way, kids learn that it’s not favorable to misbehave.
On the other hand, when kids behave well, like when they raise their hands or sit quietly throughout the class, they get rewarded for being a good student. After this experience, kids will reinforce their good behavior.
参考までに、リーディングとリスニングのメモも共有します。
R | L |
---|---|
Behavior modification Change behavior based on what they have learned about the consequences of the behavior | |
Kids’ behavior Interrupt teacher misbehave Teacher get angry get punished | |
〃 Raise hands, sit quietly rewarded Act in good way |
Task 4
ETSのサンプル問題をもって演習しましょう。
https://www.ets.org/s/toefl/free-practice/speaking.html
サンプル問題において、教授は、以下要旨のレクチャーを行います。
・人々は、同じ価格のプロダクトを選ぶとき、クオリティをもって優劣を判断している。プロダクトクオリティには2つの要素がある。ReliabilityとFeatureである。
・Reliability:
・It means whether a product works the way we expect it to work; that it doesn’t need repairing normally (=absence of defects we were not expecting)
・Take the car for example. If it needs repairing, it is not reliable.
・Now that manufacturing standards are improving, reliability is no longer the deciding factor (=the car is normally reliable today, so people are no longer looking at reliability).
・Feature:
・It refers to all the extras; things that are not necessary but make a product better.
・Take the car for example. It has features like electric windows, sun roof, stereos, etc.
・People look at feasibility nowadays because reliability is same across products.
問題は以下です。
Using points and examples from the lecture, explain the two major factors of product quality and how their role in consumer decision making has changed.
Preparation Time: 20 seconds
Record Time: 60 seconds
以下、回答例です。下線箇所が、テンプレート部分になります。
The listening is about two factors of product quality and how their role has shifted in consumer decision making.
First, the professor talks about reliability. It means a product works the way people expect it to work. For example, if a car needs repairing from time to time, it is not reliable. People cared a lot about reliability in the past, but no longer do so because manufacturing standards have improved and products have become largely reliable.
Next, the professor talks about feature. Feature is all the extras, like electric windows, the sun roof, and stereos that a car is equipped with. It is the deciding factor for people’s purchase decision today because reliability is the same across products.
まとめ
本文では、TOEFL iBT Speaking Task 2~4解答のコツを紹介しました。
ぜひ、テスト準備に役立てていただけたら幸いです。
コメント
[…] 参考TOEFLスピーキング Task 2~4解答のコツ【27点を取ったコツと回答例】英語withあい […]